カテゴリで見る浮世絵

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「子ども浮世絵」は江戸から明治にかけて描かれた浮世絵の中でも、子どもの生活を描いた作品や子どもが鑑賞したり、それを使ってもてあそんだりした浮世絵です。
くもん子ども浮世絵ミュージアムでは「子ども浮世絵」を「子ども絵」「母子絵」「子ども物語絵」「おもちゃ絵」に大きく分類しています。

子ども絵


風流十二月 四月
豊雅(石川豊雅)

子どもをテーマに描いた鑑賞用作品である。子ども絵の中には歴史・物語・芝居・職業などに登場する人物に見立てて描いた「見立絵」もある。「子ども絵」は内容によって次のように分類している。

遊び
子どもが遊んでいる様子を描いた作品
学び
子どもがしていた稽古や手習いなどの学びの様子を描いた作品
年中行事
子どもの成長にまつわる節句などの祝い事や祭りを描いた作品
日常生活
子どもの普通の日常、風俗を描いた作品

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母子絵


子宝遊髪結い
国貞(香蝶楼国貞)

わが子への授乳、排泄の世話、行水、髪結い、玩具遊びなど、母と子の日常生活における愛情あふれる場面を描いている鑑賞用作品。当時の子宝思想を感じ取れる作品も多い。作品の中には母だけでなく姉やその他の女性などを配した作品もあるがこれらも母子絵に含まれる。

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子ども物語絵


子犬を牽く金太郎
清長(鳥居清長)

「昔話・伝説・創作小説」や「歴史物語・偉人伝」など子どもの鑑賞用に描かれた作品。「昔話・伝説・創作小説」には金太郎、桃太郎、浦島太郎など子どもたちのヒーローが描かれ、伝説やおとぎ話などには妖怪やお化けも登場する。「歴史物語・偉人伝」としては実在した武者や合戦の様子を描いた作品などがある。

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作るおもちゃ絵


新板雛だな組立
国直(歌川国直)

子どもが切ったり、貼ったり、組み立てて遊んだ作品。作るおもちゃ絵には「紙工作」や「こま絵」などがある。「紙工作」としては「組上絵」という立体模型が作れる作品や女の子に人気があった「着替絵」や「姉様絵」がある。「着替絵」は今の着せ替え人形にあたり、「姉様絵」は切り抜くと姉様人形が作れる。「こま絵」は物語などが小間に分割して描かれている絵を裁断して豆本にして楽しんだ作品。

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遊ぶおもちゃ絵 学ぶおもちゃ絵


婦人一代出世双六
芳藤(一鵬斎芳藤)

数人で遊び、時に学んだ今でいうゲームで「絵双六」や「かるた」などがある。「絵双六」はサイコロなどを振って、出た目に従って升目にある駒を進めて上がりに近づけるゲーム。絵双六には子どもの成長・出世をテーマとしたものもあり、遊びを通して学べるものも多い。「かるた」には「いろはかるた」や「百人一首」などがあり。遊びの中で言葉や和歌を楽しみ覚えた。今でいうカードゲーム。

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その他のおもちゃ絵


みかけはこわいがとんだ
いいひとだ
国芳(歌川国芳)

浮世絵に描かれた絵師の遊び心を楽しむ作品や、隠された謎や頓智を考え、楽しむ作品。

物尽くし絵
テーマに関連する仲間を一枚の絵の中に描いた作品で、今でいう標本や図鑑にも相当する作品
だまし絵
視覚のトリックを巧みに操って描いた作品
擬人画
人の代わりに動物を配して描いた作品
影絵
人や動物などに見立てた作品に後方から光を当てて投影した姿を描いた作品
判じ絵
描かれた絵や文字から物や言葉を推測する謎なぞや頓智を楽しんだ作品
文字絵
着物の描線など輪郭線に文字を組み込んで描いた作品

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その他の浮世絵

「子ども浮世絵」以外にも子どもたちが生活していた背景や文化を確認できる作品を次のように分類している。

美人画
女性の容姿や醸し出される美しさを描いた作品
武者絵
歴史・伝説などに登場する力強い勇者、豪傑英雄・豪傑・武将や、合戦を描いた作品
役者絵
歌舞伎役者や舞台、そして歌舞伎を楽しむ人々などを描いた作品
相撲絵
相撲を題材として力士の似顔絵、相撲の取組、土俵入の姿など描いた作品
風景画
名所、風景を描いた作品
風俗画
日常や流行などその時代を描いた作品
教訓画
一生の間に起こる可能性のある出来事を想定して、心構えや心得を伝えるため作品
風刺画
時代の変化を誘発したり、抑制する意図を含んだ作品
教材画
版画で描かれた教材、教具
その他

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公文と子ども浮世絵

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