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風流古今十二月ノ内 弥生
フウリュウココンジュウニガツノウチ ヤヨイ
作者名
国貞 (香蝶楼 国貞/歌川 国貞/三代 歌川 豊国)
作者名ヨミ
クニサダ (コウチョウロウ クニサダ/ウタガワ クニサダ/3ダイ ウタガワ トヨクニ)
代表明細・シリーズ名称
風流古今十二月ノ内 弥生
落款等備考
香蝶楼國貞画
制作者備考
印章等
印章注記
時代区分
天保頃
西暦
1830-1844
形態
大判
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
内容1
子ども絵
内容2
年中行事 ひな祭
内容3
ひな壇 ひな人形 菱餅 膳 年玉印 庭
追加情報
テーマ
具体物
位置付け
画中の文字・文章
備考
五節供のうち、弥生三月の雛祭である。上巳の節供とか桃の節供ともいい、雛壇に雛人形や調度品を飾り、白酒・菱餅・桃の花などを供えて、女子の成長・幸福を願った。この図は江戸後期になった天保時代の裕福な家庭での雛祭で、四段飾りの置かれた座敷で、女性たちが集い楽しむ様子が描かれている。
左に緋毛氈を敷いた雛壇があり、上段の内裏雛は飾られた満開の桃で隠れている。その下には五人囃子、さらに菱餅や調度品が供えてある。三方に載せた一対のお神酒徳利には、剣をかたどったお神酒口を刺してある。左手には、幼児を負ぶった子守娘がいる。画面中央には目隠しされた子がおり、前に膳が置かれ、白酒も用意されている。目隠しが取れると、大好きなご馳走が目の前に並んでいるのだ。左からは振袖の姉娘が膳を二脚持って運んでおり、右には立ち雛(紙雛)を持った子や赤子を抱いた子がいる。背後の庭は櫻が咲きそろい、池ではおしどりが泳いでいる。雛壇に飾られた三方や高坏、座敷に運ばれた膳など見事な蒔絵で、歌川派が用いた丸い年玉印の文様が施されている。
江戸後期の豪華になった雛祭の様子をよく表現している。江戸初期には敷物の上に雛人形を飾ったが、次第に段飾りとなり、江戸後期には四段・五段も登場した。旧暦の三月三日は、江戸では櫻もほころぶ時期であり、さらに大潮で潮干狩も始り、雛祭のご馳走には蛤がつきものであった。
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