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汐干潟弥生風景
シオヒガタヤヨイノフウケイ
作者名
三代 豊国 (歌川 国貞/三代 歌川 豊国)
作者名ヨミ
3ダイ トヨクニ (ウタガワ クニサダ/3ダイ ウタガワ トヨクニ)
代表明細・シリーズ名称
汐干潟弥生風景
落款等備考
豊國画
制作者備考
印章等
年月 改
印章注記
時代区分
安政2年
西暦
1855
形態
大判
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
内容1
人物画 子ども絵 風俗画
内容2
美人画 年中行事
内容3
潮干狩り 季節(春) 三月 少年 少女 洲崎弁天 深川洲崎
追加情報
テーマ
具体物
位置付け
画中の文字・文章
備考
旧暦の三月三日雛祭りの日は大潮で、正午には羽田・品川から深川洲崎にかけての海岸は干上がり、潮干狩で大賑わいとなった。江戸では、例年この日から潮干狩が始まる習わしで、雛祭りの膳にも蛤やあさりがつきものであった。豊国三代は、深川洲崎の干潟に押し寄せた潮干狩の群衆を見事に描いている。江戸の潮干狩には、朝から舟で沖に出て潮の引くのを待って干潟に降りるか、岸辺で潮の引くのを待って歩いて繰り出すか、二つの方法があり、絵は後者である。
画面いっぱいに洲崎の干潟が広がり、埋め尽くす潮干狩の群衆が描かれている。手前の人物は、右からざるを抱えて貝を拾う婦人、手を取り合う二人の美人は、一人は姉さんかぶりでもう一人は煙管を手にしている。二人の後方には、二八蕎麦の屋台も出ている。左の二人連れの子どもは、棹に貝がいっぱいのかごと平目をつるして運び、姉娘が前の母らしき美人に手を伸して話しかけている。みんな裸足だ。背後の人物も、はねたエイに驚いて尻餅をついたり、背伸びをしたり、巧に描き分けてある。左には、松などの樹木に囲まれて洲崎弁天があり、茶屋も賑わっているようだ。
江戸一番の賑わいだったという深川洲崎の潮干狩が、見事に描写されている。前列の女子どもは家族連れで、家族揃っての楽しみだった様子がうかがえる。潮干狩を描いた浮世絵の代表的作品である。
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