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昔噺鬼ケ嶋入
ムカシバナシオニガシマイリ
作者名
芳幾 (一惠斎 芳幾/歌川 芳幾)
作者名ヨミ
ヨシイク (イッケイサイ ヨシイク/ウタガワ ヨシイク)
代表明細・シリーズ名称
昔噺/鬼ケ嶋入
落款等備考
一恵斎芳幾画
制作者備考
印章等
改 年月
印章注記
辰七
時代区分
安政頃 7月
西暦
1854-1860
形態
大判
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
内容1
物語絵 子ども物語絵
内容2
昔話 おとぎ話
内容3
桃太郎、鬼ヶ島、鬼、猿、犬、きじ、岩屋
追加情報
テーマ
具体物
位置付け
画中の文字・文章
備考
江戸後期には五大昔話の一つに上げられた「桃太郎」である。桃から生まれた桃太郎は大変な力持ちで、爺・婆に育てられる。やがて、猿・犬・きじを従えて鬼ヶ島に出かけ、財宝をもらって爺婆の待つ家に凱旋する。
この絵は、桃太郎が猿・犬・きじとともに鬼ヶ島の鬼たちへ攻め入った場面である。
岩屋に造られた鬼の御殿である。左側では、鬼の大将を桃太郎が組み敷き、大きなまさかりが投げ出されている。桃太郎は鎧を着た若武者に描かれ、「日本一」と書かれた指物(目印)を背にさし、その上端にも陣羽織にも桃印が見られる。中央では猿「木枝猿之烝」と、きじ「山中雉子之助」。右では犬「白井奴治郎」が、槍や剣を手に鬼の手下と戦っている。いずれも鎧を着け、指物は猿が猿回しの竹竿、きじは尾羽、犬は犬印のまといである。御殿の床は唐草格子で、異国的な雰囲気もただよわせている。
桃太郎は人気者となり、赤本や絵草紙、おもちゃ絵として広く流布した。しかし、浮世絵作品はさほど多くない。その中で芳幾は、国芳の門人ならではの武者絵の力量を発揮し、鬼退治を精微な描写でリアルに表現している。浮世絵「桃太郎図」の最もすぐれた作品である。
浮世絵や絵草紙では成人して鬼退治に出かける桃太郎は、若衆髪に鉢巻をしめ、鎧の上に陣羽織を着た姿であり、猿、犬、きじも擬人化された鎧姿で描かれる。
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