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牛若丸と熊坂張範  ウシワカマルトクマサカチョウハン

牛若丸と熊坂張範  

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作者名 国芳   (一勇斎 國芳/歌川 国芳)
作者名ヨミ クニヨシ  (イチユウサイ クニヨシ/ウタガワ クニヨシ)
代表明細・シリーズ名称 〈牛若丸と熊坂張範〉
落款等備考 一勇斎國芳画
制作者備考
印章等 極 板元
印章注記
時代区分 天保頃
西暦 1830-1844
形態 大判
種別1 木版浮世絵
種別2 錦絵
種別3
内容1 子ども物語絵
内容2 武者絵
内容3 牛若丸 熊坂張範 麻布松若 藤沢入道 壬生小猿 金売吉次

追加情報

鞍馬山で学問・武芸に励んだ源義経(牛若丸)は、商人・金売吉次の案内で藤原秀衡のもとを目指して鞍馬を下り、奥州へ向かう。その途中、近江国の鏡の宿で吉次の荷物を狙う熊坂張範を頭目とする盗賊に襲われるが、牛若丸は賊を撃退する。牛若丸が盗賊たちと戦う場面である。伝説であり、舞台となった宿場にも賊の頭目名にも、諸説がある。牛若丸はこの事件の後、尾張の熱田で元服をして九郎義経と名乗る。弁慶とは、まだ出会っていない。
画面中央で太刀をかざし、熊坂張範の大薙刀を踏んづけて立つ若武者が牛若丸である。左側では熊坂張範が大薙刀を持ったまま前倒れになり、後では藤澤入道・麻布松若が恐怖の表情で両手を挙げている。右側の壬生小猿の顔面には、牛若丸の投げた鉄扇が命中し、腰を抜かしている。庭先を小川が流れ、右後方では金売吉次が賊を組敷いている。背後の座敷には吉次たちの荷物が置かれ、左の夜空には月が浮かんでいる。
鞍馬山を下りた牛若丸が最初に武勇を発揮する名場面であり、絵師も武者絵で知られる国芳だけに、牛若丸の奮闘ぶりを遺憾なくとらえた作品である。義経は江戸時代には大人にも子どもにも人気があったヒーローだけに、数多くの浮世絵が残されている。熊坂張範の場面には、やはり国芳の三枚続で牛若・張範・吉次をアップで表情豊かに描いた作品もある。

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