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朝比奈島遊び
アサヒナシマアソビ
作者名
貞秀 (五雲亭 貞秀/歌川 貞秀)
作者名ヨミ
サダヒデ (ゴウンテイ サダヒデ/ウタガワ サダヒデ)
代表明細・シリーズ名称
朝比奈島遊び
落款等備考
五雲亭貞秀画
制作者備考
山田屋庄次郎
印章等
年月改 版元
印章注記
時代区分
万延元年
西暦
1860
形態
大判3枚続
種別1
木版浮世絵
種別2
錦絵
種別3
内容1
物語絵 戯画
内容2
伝説 英雄豪傑 風刺画?
内容3
朝比奈 異国 小人国
追加情報
テーマ
具体物
位置付け
画中の文字・文章
備考
朝比奈とは鎌倉前期の武将・朝比奈義秀のことである。義秀は和田義盛の三男で、安房国の出身、怪力持ちで水泳も得意だったとされる。建保1年(1213)の和田合戦で奮戦したが将軍方に敗れ、海路安房へ向かったが行方不明となる。朝比奈島遊びの島とは海外や異境を指し、あれだけの武将だけに海外へ落ち延びて活躍しただろうとの伝説ができ、それを絵にしたもの。
朝比奈は髭面に隈取りを入れ、超人的な巨人に描いてあり、左手にはキセルを持ち、丹前姿で足にはぞうりをはいている。左右の島に足をかけており、下には帆船が見える。この構図はギリシャのロードス島の港口に建っていたと伝わる巨人像の絵図や「ガリバー旅行記」を参考にしたとされる。左の島には小人国とあり、小人がサンゴや虎皮などを朝比奈に献上しており、望遠鏡で顔を見る人、旗を持つ人などがいる。左の島には白い三階建の西洋的家屋が並び、地面には大きな足跡の穴が空いている。ここでも反物やワインを献上している。人物は中国やインドなど、アジア風に描いてある。
勇将が敗戦後も生き延びて活躍して欲しいという判官びいきの一つであり、また浮世絵師が西洋版画を中国経由などで積極的に取り入れて、作品に生かしていたことを示す貴重な事例でもある。
英雄豪傑には敗戦してもどこかに生き延びていて欲しいという民衆の願いがあり、海外生存伝説が生まれた。この「朝比奈島遊び」の他に、「御曹子(義経)島渡り」(御伽草子)などがある。
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